CRT日本委員会は「2015 ステークホルダーエンゲージメントプログラム」をご案内しております。
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これまでの経緯
近年CSRを取り巻く環境は、著しく変化しておりISO26000(2010年)、ラギー・フレームワーク(2011年)、GRI G4(2013年)、POST 2015 Business Engagement Architecture(2013年)などが相次いで発表され、今年9月にはポスト2015年開発アジェンダ(SDGs/ポストMDGs)が発表されることを受け、現場のCSR担当者は何からCSR活動を取り組むべきか悩まれています。こうした中で、特にCSR担当者から寄せられた声として、多岐に渡るマルチステークホルダーとのダイアログを実施するプラットフォームを構築できないかという相談を受けてきました。
そこで、CRT日本委員会は、2012年より様々な業界に属する企業、NPO・NGOや有識者の方々のご参加を経て、「ニッポンCSRコンソーシアム」を用意し、CSRに関する課題を中心にステークホルダーとの対話~課題の特定~取組方針の検討~情報発信の一連の 「ステークホルダー・エンゲージメント・プログラム(SHE)」を進めてきました。本SHEプログラムは当会が主催(企画・管理・運営)するプログラムです。
国連「ビジネスと人権に関する指導原則」の企業における実践をめざし、2012年より活動を開始しています。活動結果は、パブリックコンサルテーションにかけ、グローバルなステークホルダーの意見を反映した上で、「業界毎に重要な人権課題」として毎年発表しています。マルチステークホルダーの参加の下での先進的な取り組みとして、国際的に高い評価を受けています。
開催年 | 主な活動内容 | アウトプット |
2012 | NGOの課題意識の組み込み、業界毎に重要な課題の特定 | 「業界毎に重要な人権課題」 |
2013 | 業界毎の重要な課題+バリューチェーンとの関係性の整理 | 「業界毎に重要な人権課題第2版」 |
2014 | 業界毎の重要な課題+課題間の関連性の整理 | 「業界毎に重要な人権課題第3版」 |
この活動と関連して、2013年より国連と当会において「CSRリスクマネジメントに関する国際会議」を東京で開催し、2013年以降毎年OHCHR(国連人権高等弁務官事務所)が主催する「第2、3回ビジネスと人権フォーラム」(ジュネーブ)において、「ニッポンCSRコンソーシアム」の取り組みを発表しております。海外とのネットワークを強め、日本企業のCSR活動をより海外の方々にも理解して頂ける仕組みが徐々に整いつつあります。
当会は、2015年度においても、皆様と共に本プログラムを国際的文脈に沿った、より実効性のある活動に発展させていきたいと考えております。そこで、今年はこれまでの流れを踏襲してサプライチェーンを通じた「ビジネスと人権」課題の解決を目的として、調達活動が関わりうる「ビジネスと人権」課題を議論し、具体的なアクションの立案を目指します。加えて、第1部で議論された業界毎に重要な人権課題を念頭に、オリンピック・パラリンピックにおいて持続可能性に配慮した調達といった観点から懸念される業界と商品およびサービスに重点を置いたワークショップを行います。第1段階として、まずは「食」をテーマに、持続可能性に配慮した食の調達のあり方について議論し、「フード・ビジョン(案)」(※(一部のみ)の策定に挑戦します。
本プログラムの最終報告書は、国際機関及び国内外のイニシアティブ団体に配布いたします。自社のCSRに関する取り組みを対外的に示す一つの方法であり、グローバルな対話力の向上に寄与すると考えられますので、是非ご検討いただきたくよろしくお願い申し上げます。
「2015ステークホルダーエンゲージメントプログラム」について
【基本的な考え方】
2012年より「ステークホルダーエンゲージメントプログラム」として行ってきた取り組みを踏襲する形で、更にMSE(Mega-Sporting Events)や東京オリンピック・パラリンピックへ対応した内容へと進化させる。
【プログラム概要】
SHEプログラム
6/10 (水) | NPO/NGO、及び有識者からの「ビジネスと人権」に関する課題提起 |
6/16(火) |
(1)「メガスポーツイベントと人権」(MSE)に関する基本的な理解 (2)昨年までに作成した「業界毎の人権課題」に追記すべき事項がないかを業界毎に点検 |
6/24(水) | 業界別討議 |
7/3 (金) | NPO/NGO、及び有識者からのフィードバック |
7/14(火) | 「持続可能性に配慮した食の調達」に関するワークショップ |
7/21(火) | 「持続可能性に配慮した食の調達」に関するワークショップ |
7/28(火) | 「持続可能性に配慮した食の調達」に関するワークショップ |
開催時間:14:00-17:00
会場:関西学院大学東京丸の内キャンパス ランバスホール(東京都千代田区丸の内1-7-12 サピアタワー10階)※案内図はこちら
正統性の担保
9/16~17 | 「2015 ビジネスと人権に関する国際会議in東京」でグローバルイニシアティブ団体の有識者によるフィードバックを受ける (TKP品川カンファレンスセンターにて開催) |
11/16~18 | OHCHR主催「2015第4回ビジネスと人権フォーラム (ジュネーブ)」でInstitute for Human Rights and BusinessとCRT日本委員会で国際社会に向けて発信 |
2016/5 | John Ruggie氏来日予定 |
【参加のメリット】
1. 自社のCSR報告書にステークホルダーダイアログ関連記事としての掲載が可能
企業がCSRやサステナビリティの活動をしていく中で、まず取り組むべきはどのCSRガイドラインにもステークホルダーとのダイアログを通じて、どんな課題に着手すべきか企業自身が決めていくことが求められています。すでに、参加企業のうちに下記にある各企業では、参加及びその後の自社における取り組み等について、自社のCSR報告書において報告されております。
★旭硝子株式会社、オリンパス株式会社、新日鉄住金エンジニアリング株式会社、TOTO株式会社、日本通運株式会社、日本郵船株式会社、ミズノ株式会社、三菱重工業株式会社、富士フィルムホールディングス株式会社、凸版印刷株式会社、野村ホールディング株式会社、株式会社三井住友フィナンシャルグループ(順不同)(CRT日本委員会において、これまでに「人権デューデリジェンスステイタスチェック」(エンドースメント)を実施した企業)
2. 対外的な評価の獲得
イベントライフサイクル全体の流れの中で国連指導原則に則って何をすべきかマルチステークホルダーと議論し、その結果をグローバルに発信していくことで、世界が注目するアジェンダを理解しており、対応していることを示すことができます。
グローバルな文脈を理解し、「正統性」を担保した形で「誠実」に「ビジネスと人権」やCSR/サステナビリティに関する活動を展開していることを世界に向けて発信できます。すでに機関投資家向けの格付け機関からの評価を得られております。
3. ルールメイキングへの参加(ビジネスチャンスとリスクの把握)
東京オリンピック・パラリンピックに関する調達コードは、オリンピックのみならず、その後の調達のあり方に大きな影響を及ぼすことが考えられます。調達コード作成に携わることで、将来的な調達動向を見据えた自社の立ち位置および国際的に求められるレベルとの差(ギャップ)を把握し、いち早く今後の取り組みに反映することができます。
政府関係者(関係省庁)、オリンピック・パラリンピック組織団体やグローバルCSRをけん引する組織団体とも連携しながら2020年東京オリンピック・パラリンピック調達コードを策定し、提案することができます。
【プログラム参加費】
※1 簡易版 ご参加について掲載いただけます。 ※2 完全版 ワークショップでの取り組みの詳細について具体的に掲載いただけます。※3 相談・アドバイス ご要望に応じて、 「社会的課題と自社との関わりとの把握とマッピング作業」の実施方法についてアドバイスいたします。
*掲載事例として、CRT日本委員会の事例紹介のページをご覧下さい
https://crt-japan.jp/project-overview/stakeholder_engagement/entry/
【エンドースメント】
取り組んだ活動がどのステップに対応するか、どのステップに取り組んでいるかの確認(ステイトメントチェック)を行います。なお、本エンドースメントは、ニッポンCSRコンソーシアムにおいて実施するステークホルダーエンゲージメントプログラム(ステップAおよびステップB)に限らず、ステップA~Lまでのすべてのステップを対象として実施するものです。ステップA~Lまでの別紙ご参照下さい
日本通運様掲載事例 下「CRT’s Endorsement」欄をご覧ください。
www.crt-japan.jp/files/images/nittsu_p1.png/
エンドースメント費は、30万円
【その他】
ステークホルダーエンゲージメントプログラム(ステップAおよびステップB)以外の、ステップC~Lについて(企業毎の課題の特定、ステークホルダーダイアログの実施、対応方針の策定など)の個別企業主体のプロセスに関するサポートについては別途ご相談ください。
【申込方法】
第1部のお申し込みはご好評により締め切りました。
第2部の食品業界のワークショップに関しては、下記ウェブ申込フォームからお申込いただけます。
https://business.form-mailer.jp/fms/cb0874da44455
【本件に関してのお問い合わせ】
経済人コー円卓会議日本委員会
担当:岡田、和田
TEL:03-5728-6365
メールアドレス info@crt-japan.jp